
神棚って賃貸でも置くことある?向きや意味・設置場所の注意点を解説
実家にはあったけれど、一人暮らしを始めてからは見なくなったもの。
そのひとつが「神棚」かもしれません。
「そもそも神棚って何のためにあるの?」
「賃貸マンションに置いてもいい?」
「北向きはダメって聞いたことがあるけど本当?」
「壁に穴を開けられない場合はどうする?」
昔から身近にあったものでも、いざ自分で設置するとなると意外と分からないことが多いものです。
今回は、神棚の意味や一般的な向き、置き場所、賃貸住宅ならではの注意点を分かりやすく解説します。
そもそも神棚って何のためにあるの?
神棚とは、神社から受けた神札(おふだ)などを家庭や事業所でお祀りするための場所です。
「小さな神社を家の中に作る」とイメージすると分かりやすいかもしれませんが、神棚そのものを信仰するというより、神札を丁寧にお祀りする場所と考えるとよいでしょう。
神棚には一般的に、
- 伊勢神宮の神札(神宮大麻)
- 地域の氏神神社の神札
- 崇敬している神社の神札
などをお祀りします。
家庭の安全や家族の健康、日々の暮らしへの感謝など、神棚を設ける理由は家庭によってさまざまです。
もちろん、賃貸住宅に住んだら神棚を設置しなければならないというものではありません。神棚を設けるかどうかは、それぞれの信仰や家庭の考え方によります。
賃貸住宅でも神棚を置く人はいる?
もちろん、賃貸マンションやアパートでも神棚を設けることはできます。
「神棚=昔ながらの戸建て住宅」というイメージがあるかもしれませんが、住宅の形が変わった現在では、マンションやアパートの暮らしに合わせた祀り方もあります。
最近では大きな宮形を備えた神棚だけではなく、
- コンパクトな神棚
- 壁掛けタイプ
- 棚の上に置けるタイプ
- 神札だけを納めるシンプルなタイプ
などもあります。
ワンルームや1Kだから神棚を設置できない、というわけではありません。
ただし、賃貸住宅で問題になりやすいのは、神棚そのものよりも「どうやって壁に取り付けるか」です。
神棚はどの向きに置けばいい?
神棚についてよく聞くのが、
「どの方角を向ければいいの?」
という疑問です。
一般的には、神棚の正面が南または東を向くように設置するのがよいとされています。
つまり、神棚を置く位置として考えると、
神棚を南向きにする
部屋の北側に神棚を設置し、正面が南を向く配置です。
神棚を東向きにする
部屋の西側に神棚を設置し、正面が東を向く配置です。
ここは少し間違えやすいポイントです。
「南向きの神棚」とは、南側の壁に置くという意味ではありません。神棚の正面が南を向くようにするため、基本的には部屋の北側へ設置することになります。
南向き・東向きがよいとされる理由
では、なぜ南や東がよいとされているのでしょうか。
一般的には、太陽との関係が大きいと考えられています。
東=太陽が昇る方角
東は太陽が昇る方角です。
一日の始まりや生命力などを連想させることから、神棚の正面を東へ向ける配置がよいとされてきました。
南=明るさを得やすい方角
南も日中に明るさを得やすい方角として、神棚を向ける方角として一般的に選ばれてきました。
ただし、住宅の間取りはさまざまです。
特にワンルームや1Kでは、「南か東を向けること」だけを優先すると、エアコンの真下や人が頻繁に通る場所など、不自然な位置になってしまうことがあります。
その場合は、方角だけにこだわりすぎず、清潔で落ち着いてお祀りできる場所を考えることも大切です。
向きよりも大切?神棚を置く場所
神棚は一般的に、明るく清潔で、目線より高い場所に設けるのがよいとされています。
反対に、できれば避けたいのが、
- 人が頻繁に出入りするドアの真上
- トイレなどに近い場所
- 湿気が非常に多い場所
- 油や煙が直接当たりやすい場所
- エアコンの風が直接当たる場所
- 物が頻繁にぶつかる場所
です。
キッチンの近くにしかスペースがない場合も、コンロの油や熱、蒸気が直接届く場所は避けた方が管理しやすいでしょう。
また、神棚の前にはお参りできる程度のスペースがあると便利です。
マンションでは「神棚の上」に人が住んでいるけど大丈夫?
マンションで神棚を設置するときに、
「上の階に人が住んでいるけど大丈夫?」
と気になる方もいるでしょう。
昔ながらの考え方では、神棚の上を人が歩くような場所は避けるのが望ましいとされることがあります。
しかし、マンションやアパートでは上階に住戸があることが一般的です。
そこで行われることがあるのが、神棚の上の天井に、
「雲」
などの文字を貼る方法です。
「この上には何もありません」「ここが最上部です」という意味を込めた習慣として知られています。
「雲」の文字を必ず貼らなければならないという決まりではありません。地域や神社、家庭によって考え方も異なります。気になる場合は、神札を受けた神社などへ相談するとよいでしょう。
賃貸では壁への固定方法に注意
賃貸住宅で神棚を設置するとき、特に注意したいのが壁です。
昔ながらの神棚では、壁に棚板をしっかり固定して宮形を置く方法があります。
しかし賃貸住宅で、
- 太いビスを打つ
- 大きなネジ穴を開ける
- 壁へ直接棚を固定する
- 下地まで加工する
といったことを自己判断で行うのはおすすめできません。
退去時の原状回復に影響する可能性があるためです。
賃貸なら置き型も検討
壁への加工が気になる場合は、
- 家具の上へ置く
- 本棚やチェストの上を利用する
- 置き型の神札ホルダーを利用する
- 賃貸向けの小型神棚を選ぶ
など、壁へ大きな加工をしない方法もあります。
賃貸住宅の壁への穴については、契約内容や壁材、穴の大きさなどによって扱いが異なります。「小さい穴だから絶対大丈夫」と自己判断せず、固定が必要な場合は賃貸借契約書を確認し、必要に応じて管理会社や貸主へ相談しましょう。
神棚が置けないなら「お札だけ」でもいい?
「ワンルームだから、本格的な神棚を置くスペースがない」
そんな場合もあるでしょう。
必ず大きな神棚を用意しなければ神札をお祀りできない、というわけではありません。
神札を丁寧にお祀りできる場所を設ける方法もあります。
最近では神札を立てたり納めたりするためのコンパクトなものもあり、家具の上など限られたスペースでも設置しやすくなっています。
大切なのは、
- 清潔な場所を選ぶ
- できるだけ目線より高い位置にする
- 神札を雑に扱わない
- 無理のない方法でお祀りする
といったことです。
神棚を置いたら何をすればいい?
神棚を設置したら、日頃から清潔に保つことを意識しましょう。
一般的には、
- お米
- お塩
- お水
などをお供えする習慣があります。
家庭によってはお酒などをお供えすることもあります。
ただし、一人暮らしで毎日すべてを完璧に行おうとして負担になる必要はありません。
神棚の周辺にホコリを溜めず、日々感謝する場所として大切にすることを意識するとよいでしょう。
お供え物を長期間放置しない
賃貸暮らしという視点では、ここも重要です。
お米やお水などを長期間そのままにすると、季節や室温によってはカビや虫の原因になる可能性があります。
特に夏場はこまめに確認しましょう。
引っ越すとき神棚はどうする?
賃貸住宅なら、いずれ引っ越すこともあります。
神棚を新居でも引き続きお祀りするのであれば、神札や神棚を丁寧に扱い、新居へ移します。
神札を新しくする場合や、今後お祀りしない場合などは、神社へ返納する方法があります。
神札を一般の家庭ゴミとして処分することに抵抗がある方は、授与を受けた神社や近くの神社へ返納方法を確認すると安心です。
そして賃貸住宅では、神棚を移動した後の壁も忘れず確認しましょう。
棚を固定するために壁を加工していた場合は、退去時の原状回復に関係する可能性があります。
まとめ
神棚は戸建て住宅だけのものではなく、賃貸マンションやアパートでも設けることができます。
一般的には、神棚の正面を南または東へ向け、明るく清潔で目線より高い場所にお祀りするのがよいとされています。
ただし、ワンルームや1Kでは間取りの制約もあります。方角だけにこだわって不自然な場所へ設置するより、日々大切にお祀りできる場所を考えることも重要です。
そして賃貸住宅で最も気を付けたいのが、神棚を固定するための壁への加工です。
大きなビスやネジを自己判断で使用せず、置き型やコンパクトな神棚など、現在の住まいに合った方法を検討しましょう。
「神棚を置きたいけれど賃貸だから無理」ではありません。
昔からの習慣を大切にしながら、今の住まい方に合わせて無理なく取り入れてみてはいかがでしょうか。
