
専有面積にバルコニーは含まれる?|物件情報の「○㎡」はどこまで?
賃貸物件を探していると、物件情報に 「専有面積 40.25㎡」「専有面積 55.80㎡」 などと表示されています。
お部屋全体の広さを比較するときに重要な数字ですが、ここで疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
「バルコニーの広さも含まれているの?」
「玄関や廊下、トイレも面積に入っている?」
「ロフトがある部屋は、その分だけ広く計算される?」
実は、物件情報に表示されている専有面積には、含まれる部分と含まれない部分があります。
特に覚えておきたいのが、 一般的な賃貸物件では、バルコニーは専有面積に含まれない ということです。
また、専有面積が同じ40㎡でも、収納や廊下、水回りなどにどれくらい面積が使われているかによって、実際の居室の広さは変わります。
今回は、賃貸物件の専有面積について、どこまでが面積に含まれるのか、間違えやすい部分や内見時の確認ポイントまで詳しく解説します。
そもそも専有面積とは?
専有面積とは、マンションやアパートなどの集合住宅で、各住戸に対応する専用の部分の床面積を表す言葉です。
賃貸物件の募集情報では、一般的に住戸内部の広さを示す数字として使われています。
例えば、
- 1K・専有面積25㎡
- 1LDK・専有面積40㎡
- 2LDK・専有面積60㎡
などの表示です。
ただし、ここで注意したいのが、 専有面積=リビングや寝室だけの広さではない ということです。
専有面積には、居室だけでなく、玄関・廊下・キッチン・浴室・トイレ・収納なども含まれます。
そのため、専有面積40㎡と表示されていても、40㎡すべてをリビングや寝室として使えるわけではありません。
実際に家具を置いて生活するスペースとは区別して考えましょう。
バルコニーは専有面積に含まれる?
結論から言えば、 一般的なマンション・アパートのバルコニーは、専有面積に含まれません。
例えば、物件情報に、
- 専有面積:40㎡
- バルコニー面積:5㎡
と表示されている場合、通常は40㎡の専有面積とは別に、5㎡のバルコニーがあるという意味です。
バルコニーの5㎡が専有面積40㎡の中に含まれているわけではありません。
バルコニーは共用部分として扱われることが多い分譲マンションなどの区分所有建物では、一般的なバルコニーは共用部分として扱われ、特定の住戸の入居者に専用使用が認められているケースが多くあります。
普段はその部屋の入居者が利用しますが、建物の管理規約や使用細則などによる制限があります。
自由に使える場所とは限らないバルコニーには、次のようなルールが設定されていることがあります。
- 避難経路をふさがない
- 大量の荷物を置かない
- 火気の使用を禁止する
- 物干しの位置や方法に制限がある
- 大きな設備や工作物を設置しない
特に隣室との仕切り板や避難ハッチ付近は、緊急時の避難に使用される場合があるため、物を置かないようにする必要があります。
また、専用で使えるからといって、自由に改造・使用できるわけではありません。
専有面積に含まれる主な場所
では、専有面積には具体的にどのような場所が含まれるのでしょうか。
一般的な賃貸住宅では、次のような住戸内部の部分が対象になります。
① リビング・ダイニング家族が過ごしたり、食事をしたりするリビング・ダイニングは、もちろん専有面積に含まれます。
② 洋室・和室寝室や子ども部屋など、居室部分も含まれます。
③ キッチンキッチンも住戸内部の床面積に含まれます。
1Kや1DKなどでは、居室とは別にキッチンスペースがあるため、専有面積と居室の帖数を混同しないようにしましょう。
④ 浴室・洗面所・トイレ浴室、洗面脱衣所、トイレなどの水回りも含まれます。
そのため、浴室や洗面所が広い物件では、同じ専有面積でも居室部分が小さくなる場合があります。
⑤ 玄関・廊下玄関や住戸内の廊下も専有面積に含まれます。
例えば、玄関からリビングまで長い廊下がある物件では、その廊下部分にも面積が使われています。
⑥ クローゼット・押入れなどの収納住戸内に設けられたクローゼットや押入れ、ウォークインクローゼットなども、通常は専有面積に含まれます。
収納が充実している物件では、居室内に置く家具を減らせるため、実際の生活空間を広く使いやすくなることがあります。
専有面積に含まれない主な場所
一方、専有面積に含まれない場所もあります。
① バルコニー・ベランダ一般的なバルコニーやベランダは、専有面積とは別に扱われます。
② 共用廊下・共用階段マンションやアパートの共用廊下、共用階段などは、個々の住戸の専有面積には含まれません。
③ エントランス・エレベーター建物の共用設備も専有面積には含まれません。
④ 専用庭1階住戸に設けられている専用庭も、一般的には住戸の専有面積とは別です。
⑤ 駐車場・駐輪場住戸とは別に設けられた駐車場や駐輪場も、通常は専有面積に含まれません。
ただし、建物の構造や権利関係、募集上の表示方法によって扱いが異なる特殊なケースもあるため、不明な場合は個別確認が必要です。
ロフトは専有面積に含まれる?
ロフト付き物件で気になるのが、 「ロフトの広さは専有面積に含まれるの?」 という疑問です。
これはロフトの構造や建築上の扱いによって変わります。
小屋裏収納などとして扱われるロフト一般的なロフト付き賃貸住宅では、ロフト部分が建築基準法上の階や床面積に算入されない小屋裏物置等として設けられているケースがあります。
そのようなロフトは、通常、住戸の専有面積にも含めず、別のスペースとして案内されます。
ロフトなら何でも面積対象外とは限らないただし、天井高や構造、用途などによっては、建築上の床面積に算入される部分もあります。
「ロフト」という名称だけで面積に含まれないと決めつけることはできません。
実際の使いやすさも確認ロフトは面積表示だけでなく、次の点も確認しておきたいところです。
- 天井の高さ
- はしごや階段の上り下り
- エアコンの効きやすさ
- 夏場の暑さ
- 荷物の出し入れのしやすさ
収納として利用できるか、どのような使い方が認められているかも重要です。
メゾネットタイプの面積はどうなる?
メゾネットタイプとは、ひとつの住戸の内部が2層以上に分かれていて、室内階段でつながっている間取りです。
例えば、
- 1階にLDK
- 2階に寝室
といった構成です。
メゾネットタイプでは、通常、上下階それぞれの住戸部分の床面積を合計して専有面積を表示します。
ただし、吹き抜け部分は床がないため、原則として床面積には含まれません。
室内階段にもスペースが必要メゾネットタイプでは、室内階段や階段まわりにも面積が使われます。
そのため、同じ60㎡でも、ワンフロアの2LDKとメゾネットタイプの2LDKでは、家具配置や生活動線が違ってきます。
また、階段の形状や吹き抜けの有無によって床面積の算定方法が異なる場合があるため、正確な面積は物件資料で確認しましょう。
専用庭やテラスはどう扱われる?
1階の賃貸物件では、専用庭やテラス付きのお部屋もあります。
専用庭専用庭は、特定の住戸の入居者が使用できる庭スペースです。
ただし、一般的には専有面積には含まれず、別のスペースとして扱われます。
また、専用庭がある物件では、専用庭使用料が必要になるケースもあります。
テラス建物の外側に設けられた一般的な屋外テラスも、通常は専有面積に含まれません。
ただし、屋内化された空間など、建築上の扱いが異なる場合は個別確認が必要です。
利用ルールにも注意専用庭やテラスでは、物件によって次のようなルールが設定されていることがあります。
- 植栽や家庭菜園の制限
- バーベキューなど火気使用の禁止
- 大型物置の設置禁止
- ペットの放し飼い禁止
- 庭の清掃や除草に関する取り決め
専用庭やテラスは魅力的な設備ですが、使用できる範囲やルールまで確認しておきましょう。
壁芯面積と内法面積の違い
専有面積について調べていると、「壁芯面積」と「内法面積」という言葉を見かけることがあります。
これは、面積を測るときの基準位置の違いです。
壁芯面積(へきしんめんせき)壁の厚みの中心線を基準として測った面積です。
壁の中心から中心までを基準にするため、実際に室内で使える床面積より大きくなります。
内法面積(うちのりめんせき)壁の内側の面を基準として測った面積です。
壁の厚みを含めないため、同じ住戸なら一般的に壁芯面積より小さくなります。
どちらが使われているの?不動産の広告や建築関係の資料では壁芯面積が使われることがあり、区分所有建物の登記上の専有部分の床面積には内法面積が使われます。
そのため、同じ物件でも広告と登記情報で面積が異なることがあります。
正確な比較が必要な場合は、どちらの方法で表示されているか確認しましょう。
同じ40㎡でも居室の広さが違う理由
ここまでの内容を踏まえると、同じ専有面積でも実際の暮らしやすさが違う理由が分かります。
例えば、専有面積40㎡の1LDKが2件あったとします。
物件A:LDKを広く確保した間取り- 廊下が短い
- 水回りがコンパクト
- LDKが比較的広い
- 収納は必要最低限
- 玄関や廊下にゆとりがある
- 洗面所が広い
- ウォークインクローゼットがある
- LDKは比較的コンパクト
この2件は、どちらも専有面積40㎡です。
しかし、LDKの広さや収納量、生活動線などは異なります。
物件Aはリビングでゆったり過ごしたい方に、物件Bは収納や水回りの使いやすさを重視する方に向いているかもしれません。
つまり、 専有面積が同じでも、面積の使われ方によって暮らしやすさは変わる ということです。
内見で確認しておきたいポイント
専有面積はお部屋探しの重要な比較材料ですが、数字だけでは分からないこともあります。
内見時には、次のようなポイントを確認してみましょう。
① 居室の実際の広さLDKや寝室の広さを確認し、家具を置いたときの生活空間をイメージしましょう。
② 玄関・廊下の広さ玄関や廊下が広いと移動しやすい反面、居室に使われる面積が少なくなる場合があります。
③ 収納の広さと位置クローゼットや押入れの幅・奥行き、扉の開閉方向などを確認しましょう。
④ バルコニーの奥行きバルコニーは専有面積に含まれないことが一般的ですが、奥行きや幅によって使い勝手が変わります。
洗濯物を干すスペースや室外機の位置、避難設備の有無なども確認しましょう。
⑤ ロフトの実際の高さロフト付き物件では、天井高や上り下りのしやすさを確認しましょう。
⑥ 家具の配置ベッド・ソファ・ダイニングテーブルなど、置きたい家具のサイズを事前に測っておくと比較しやすくなります。
この2つを組み合わせることが、お部屋選びのポイントです。
まとめ
賃貸物件の専有面積は、一般的に住戸内部の床面積を表す数字です。
リビングや寝室だけでなく、キッチン・浴室・トイレ・玄関・廊下・収納なども含まれます。
一方で、一般的なバルコニーやベランダ、専用庭などは専有面積に含まれません。
また、ロフトやメゾネットなどは、構造や建築上の扱いによって面積の考え方が異なる場合があります。
お部屋探しでは「専有面積40㎡」という数字だけで判断するのではなく、実際にどの部分に面積が使われているのかを確認することが大切です。
同じ専有面積でも、リビングが広い物件、収納が充実している物件、玄関や水回りにゆとりがある物件など、間取りによって特徴はさまざまです。
「何㎡あるか」だけでなく、「その面積をどう使えるか」という視点で比較すると、自分の暮らしに合ったお部屋を選びやすくなります。
間取り・設備・築年数・内見時のチェックポイントなど、賃貸住宅を選ぶ際に役立つ情報もあわせてご覧ください。
